まどろっこしい 6

まどろっこし最終話です。
長かった

更新せなあかんなと思って書き始めましたが、一回終わりまで来ていたのにPCがフリーズして全部パアになりました。
寝ました。

クソガァ！ｹﾞｯﾎ！となるほど甘いのが好きです。
甘いのが好きです。二回言いました。

ではではどうぞー！

サスケが倒れる少し前。
カカシとサクラは会話もないまま草むしりに専念していた。
すでに一時間経過していて集中力も切れかけた頃。
ぶちぶちと雑草を抜くのをやめ、空を見上げながらサクラは誰に言うわけでもなくつぶやいた。
「二人とも、どうしてるのかしら・・・」
それまで下を向いて黙々と草を抜き続けていたカカシもサクラのほうへ視線を向ける。
「んー、アイツらのことだからな・・・まぁ、うまくやってるといいんだけど」
はは、と乾いた笑い声を出す。
今回は何も指示、口出しなどしないで二人を組で動かしているだけ。
つまり、発展するどころか喧嘩しているかもしれない。
けれど、カカシとサクラはこの作戦にかけた。
二人で勝手に仲直りしてもらうために。


「サ、サスケ」
声はかけたものの、緊張と先ほどのサスケの言葉で照れくさくなって声が引き攣った。
依然としてサスケは顔をうずめたままだが、とりあえずは泣き止んだようでナルトは安心した。
しかし、どう声をかけたらいいのか分からず、名前を呼んでまた会話は途絶えかける。
次の言葉はどういえばいいのかとナルトは試行錯誤していたが、その時サスケは痺れを切らしたかのようにばっとナルトを見上げて憤った。
怒りをあらわにするサスケの目尻はまだ赤く、さらに羞恥で顔全体が赤い。
「なんだよ！　さっきから何も言わないで！　俺が馬鹿みてェじゃ「俺もお前がッ！！」
サスケの言葉は最後まで言われることはなく、ナルトに遮られた。
サスケは狐につままれたような顔をしてナルトを見つめた。
ナルトはすぅ、と息を吸って、

「･･･俺も、お前が、前から・・・好きだったんだってばよ」

と小さく照れくさそうに、頬を人差し指で掻きながら言った。

サスケはナルトから目をそらし、ウスラトンカチ・・・とつぶやく。
ナルトは今はそんなサスケがかわいくて仕方がなかった。
任務なんてすっぽかしてサスケと今までやったこと、これからのことを話したかったが、カカシに何を言われるか分からない。
ここで、一つ自分の得意技で今もってこいな術をナルトは思い出した。
さっと胸の前で印を結び、その術の名を言う。
「多重影分身の術！　・・・これで、すぐ任務終わるし、サスケとも一緒に話せるってばよ！　ニシシ！」
その数は数えられないほど。確かに、すぐに終わりそうだ。
ナルトはサスケに笑いかけた。
サスケもぎこちなく微笑み返したが、ナルトはサスケに見向きもせず雑草抜きに専念し始めた。
「・・・ばぁか」
サスケはすっ、と立ち上がり、金色の髪で埋め尽くされた広大な地を眺めてから、ナルトのいない場所の雑草を抜き始めた。


朝から続く晴れは、雲の量が少なくなり次第に快晴へと近づいた。
それでも春というものは、暑くもなく、寒くもない良い季節である。

太陽に暖かな日差しを与えられながら、楽しそうに談笑する二人の顔は、未だかつてない、幸せそうな表情だった。